新聞記者らしく、選ばれているエピソードがとても面白く、ついつい引き込まれてしまいます。
習慣の基本的なループについて説明されます。
「きっかけ」=>「ルーチン」=>「報酬」=>「きっかけ」・・・
と続く、ループです。

ここで大事なのは、
いわゆる「習慣」というと、ルーチンの部分にばかり目が行きがちですが、
実際にはその前後(きっかけと報酬)まで含めて、
ひとつの習慣のループを作っていることに
気づかなければならないことです。
上記のループを回すためには、「欲求」が必要であることが語られます。

ここで大事なのは、
第1章で見つけられたループも、そのままでは動かないということです。
必ず、そのループを回すための原動力が必要であり、それが「欲求」であるということです。
このループを継続するためには、信頼感が必要であることが示されます。

ここで大事なのは、
1回や2回回すだけでは習慣ではないということです。
思わず、その気はないのに回してしまうまで行くためには、
その習慣に対する信心が必要になります。
それは、自分への信頼でもいいし、
場合によっては神様とか、そういったスピリチュアルなものにもなりうるものです。
(たばこや、薬物依存をやめるための団体の例で、スピリチュアルな例が示されています)
この第3章までで、個人の習慣がひと通り語られたことになります。
民間企業の習慣です。
「商習慣」という言葉もある通り、企業における習慣を変えるのは至難の業です。
第4章では、アルコア(アルミニウム製造会社)を事例として、
新しい習慣に変わるための第一歩(キーストーンハビット)について語られます。
スタバを事例とした、意志力が、
第6章では、
ロードアイランド病院を舞台とした、リーダーシップが、
第7章では、
ターゲットを事例とした、潜在的な欲求の発掘が、
それぞれ語られます。
ここまでが、民間企業の習慣です。
社会の習慣について語られます。
具体的には、人種の差別問題や、ギャンブル依存症などです。
悪い習慣をやめて、良い習慣を身に着けるため、何をすれば良いのか。
特に、アルコール依存症の患者のため、何が行われているのか、というところです。
依存症とは、まさに悪い習慣の最たるものだからです。
- ルーチンを特定する
- 報酬を変えてみる
- きっかけを見つける
- 計画を立てる
ですが、これには、
第2章で紹介されている「欲求」と、
第3章で紹介されている「信頼感」が欠けているように思います。
4:報酬を思い出す瞬間を作り出す
5:ルーチンが続いていることに、ときどき安心する
まずは、悪い習慣を変えるところから。
- ついついやってしまうことは何か?
- なにを気持ち良いと思うのか? その気持ちよさは何かに変えることが可能か?
- ついついやってしまう前の状況を、こまかく思い出してみる。その中にきっかけはあるか?
- そのきっかけを避ける行動を計画する。
- ふとした瞬間に、新しい気持ちよさを求める気持ちがあるかどうか?
- 自分が、過去の悪い習慣を続けていないことを誇れるようになる。
- 習慣づけしたいことを見つける。
- それをすると、どんな良いことがあるのか体験してみる。
- いまやっていることの延長に、良い習慣を行うことを決める。
- きっかけを計画する
- 良い習慣をしなかったときの、気持ち悪さを実感する。
- 良いことが続いているのが、自分への信頼感につながっていることを実感する。