ハワン著「あやうく一生懸命生きるところだった」を読みました。
本書は、
- 韓国の有名大学を卒業した著者が
- 定職に就くのをやめてしまい、
- 自分の人生や社会についてあれこれ考える本です。
これだけ聞くと、韓国版のphaさんなのかな、とも思いますが、
phaさんほど達観しているわけではありません。
(phaさんはphaさんでいいんですけどね。しないことリストとか面白かったです)
本書の著者のハ・ワンさんは、
後悔したり、ひがんだり、欲に溺れたりしつつ、
それらと、どうやって一緒に生きていくのか、
ひとつひとつ考えています。
著者じしんのイラスト(表紙にもあるブリーフパンツだけのおじさん)が、
挿絵として入っていて、文章だけでは伝わらないニュアンスまで伝えてくれます。
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目次から、面白かったところを抜粋しておきます。
プロローグ 今日から、必死に生きないと決めた
第1章 こうなりたくて、頑張ってきたわけじゃない
- そもそも、やる気がなくても働ける
- 他の選択肢はないという「執着」
- 必要なのは、失敗を認める勇気
第2章 一度くらいは思いのままに
- 年を取ってから遊ぶだなんて!
- 自由を売ったお金で自由を買っている
- あなたの内面はパンツに表れる
- 「やらかさなかった」後悔は後を引く
第3章 生きていくって、たいしたことじゃない
- 「やりたい仕事」なんて探しても見つからない
- 仕事にアレコレ求めすぎてない?
- 「正解社会」に必要なのは多様性
- お金のために自由を後回しにしない
第4章 あやうく一生懸命生きるところだった
- 思い通りにならないほうが正常だ
- 人生に大切なのは「ひげ戦略」
- ダメな自分を認めたら、自尊感が増してきた
- 「仕組まれた欲求」に惑わされるな
エピローグ さよなら、一生懸命の人生
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本書は、韓国の働く世代(20代から50代くらいまで)を
想定読者として書かれたのだと思います。
しかし、本書で考えられている問題は、
たいていが日本人の人生にも当てはまりそうです。
そして、著者が読んできた小説が村上春樹だったり、
漫画がドラゴンボールだったりします。
日本語読者にも違和感なく読み進められる内容になっていると思いました。
(わたしは、韓国ドラマと、通貨危機のあたりの描写は、実感わきませんでしたが)
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- 自分の人生に、迷ってしまったひと
- 競争に次ぐ競争で、疲れてしまったひと
- がんばってるのに、報われてない気がするひと
- 次に何をしたら良いのか、分からなくなったひと
上記に当てはまるかたは、ぜひ読んでみてほしいと思いました。
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