【読書】 データベースでできることが、おおまかに分かる本

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ミック、木村明治著「おうちで学べるデータベースのきほん」を読みました。

おうちで学べるデータベースのきほん
木村 明治
翔泳社
2015-02-13



本書は、

  • データベースエンジニアである2人の著者が、
  • データベース管理システムの基本から実務までを
  • 全体的に教えてくれる本です。

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本書は、大量のデータを処理して、欲しい情報を選択するシステム
(データベース管理システム:略してDBMS)の入門書です。

自宅PCへのインストール方法や、基本的な操作方法なども書かれており、
入門書として使える本です。

データベースの入門書は、他にもたくさんあります。
そのなかで、本書の特徴は、お金についての解説を、1章まるごと使い、
きちんと説明していることです。

本書第3章が、データベースシステムに関する費用の部分になります。

つまり、データベースのエンジニアではない人が、
仕事で何かしら大量の情報を操作しないといけなくなった場合に、
まず読む本として最適なのではないかと思いました。

データベースエンジニアが、何をやり、どんな費用がかかるのか、
ひととおり知識を得ることができます。

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まずは全体構成を目次から抜粋しておきます。

第1章:データベースって何だろう
第2章:リレーショナルデータベースって何だろう
第3章:データベースにまつわるお金の話
第4章:データベースとアーキテクチャ構成
第5章:DBMSを操作する際の基本知識
第6章:SQL文の基本を学ぼう
第7章:トランザクションと同時実行制御
第8章:テーブル設計の基礎
第9章:バックアップとリカバリ

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わたしがこれまで読んできた一般的なデータベースの入門書だと、
だいたいSQL文の基本操作がメインで、7割ぐらいを占め、
残りの3割を、トランザクションやテーブル設計について触れる
という構成が多い気がします。

一方、本書は、それらを第6章から8章にコンパクトにまとめていて、
一般的な入門書よりも、広範囲な内容を扱っていることが分かります。

技術的な作業内容の説明を簡単にする一方で、
委託の際の考え方などの内容を充実させた本と言えそうです。

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このように書くと、難しい内容なのかと思われるかもしれませんが、
非エンジニアに向けて、言葉の定義からしっかり教えてくれるので安心です。

クライアントとサーバーのやりとりがどうなっているかや、
ハードウェアやミドルウェアのアーキテクチャ設計が何をしているか、
イニシャルコストやランニングコストの関係など、
実際のデータベース導入にまつわる概念が、きちんと解説されているので、
背景知識がほとんどないわたしでも、最後まで読み進められました。

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本書は、仕事でデータを扱う場合に、
最初に読む本として適切だと思いました。

ぜひ読んでみてください。