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高島雅之著「鼻スッキリで夜ぐっすり」を読みました。
本書は、
- 耳鼻咽喉科の医者である著者が、
- 睡眠障害と鼻呼吸の関係について解説し、
- 耳鼻咽喉科における治療法を紹介する本です。
通常、「いびき」というと、おじさんのイメージですが、
本書では、「こどものいびき」についても触れられているのが特徴的でした。
著者のコラムはこちら。
https://www.takashima-cl.com/column/
EATという治療法の記事がよく読まれているようです。
https://www.takashima-cl.com/medical-information/treatment/eat/
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本書の最初に、睡眠についてのチェックリストがあります。
5つ以上あてはまる方は、専門医に相談すると良いようです。
- 朝の寝起きが悪い
- 目覚まし時計をセットしてもすぐに起きられない
- 朝食は食べない
- 通勤通学の行き帰りの交通機関でいつも眠ってしまう
- 昼間眠くて、頭がボーッとしていることが多い
- 気がつくとウトウトとしていることがある
- 寝る前に入浴することが多い
- コーヒーやお茶が好きだ
- 布団の中でスマートフォンをいつも触っている
- 眠るときに口を開けて寝ていることが多い
- 夜中にトイレで何度も目が覚めてしまう
- 寝床に入っても何時間も眠ることができない
- 最近太り気味である
- 花粉症やアレルギー性鼻炎の症状を持っている
- いつも鼻詰まり気味である
アレルギー性鼻炎の人は、それだけで耳鼻科に行った方が良いでしょうから、
「5つ」というのがどの程度考えられた数字なのかは分かりませんが、
まあ、簡易的な目安として考えておくと良いと思います。
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本書の目次から内容を抜粋します。
序章:知られざる鼻のすごい役割
第1章:そのいびき、「警報」かもしれません さまざまな鼻の不調が引き起こす睡眠への悪影響
- いびきに悩む人は4千万人!
- 人の呼吸は「鼻呼吸」が本来の姿
- 鼻づまりは学習能力に影響を及ぼす
- 子どもの鼻づまりは顎の発育にも大きく影響する
- 子どものいびきのチェックポイント
第2章:睡眠を劇的に改善する耳鼻科治療の実際
- ステロイド点鼻薬はすべての症状に対して最も効果が高いが・・・
- アレルゲンを取り込むことで症状を緩和する「舌下免疫療法」
- 鼻づまりに効果を発揮するレーザー治療
- のどをつぶれづらくする咽頭形成術(UPPP)
- 睡眠時無呼吸症候群の治療の一つ、CPAP(鼻マスク)治療
- 無呼吸の治療に歯科で作ってもらう「口腔内装具」(OA)
- ややつらいけれど、期待できる上咽頭擦過療法(EAT)
第3章:” 快眠体質 ” の作りかた
- 「寝床スマホ」は快眠の大敵
- 快眠をサポートする寝具の選びかた
- 「睡眠日誌」をつけよう
第4章:人はなぜ人生の3分の1も眠るのか
- なぜ人は日が昇って起きて、暗くなると眠るのか
- 深いノンレム睡眠は、寝入りばながカギ
- レム睡眠で記憶の整理をする
- 借金のように溜まっていく睡眠不足= ” 睡眠負債 “
- あらゆる病気の引き金となる睡眠負債
第5章:眠りについてのQ&A
症例集
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とにかく、鼻呼吸を意識することが大事のようです。
EATの治療のところで、
- 肩こりが良くなってきた
- 首の痛みが取れた
- 最近首が回るようになってきた
- (リウマチの)こわばりがすごく楽になった
などの意見が紹介されています。
直接的な関係は分かりませんし、筆者も明言していません。
しかし、
「鼻や睡眠に関する自律神経症状が改善し効果が得られたのだろうと思われる人もいる」(p94)
という筆者の考察にもあるとおり、
体のどこかの不健康は、もしかしたら、鼻の機能と通じているのかもしれません。
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もちろん耳鼻科だけでなんでも治るなどということはありません。
ただ、鼻呼吸を意識することで、得られるものがある人もいるでしょう。
とくに、寝ているときにいびきのうるさい方は、
日中の鼻呼吸を意識してみるのが良いと思いました。
いびきに悩む方、睡眠負債を抱えている方は、
ぜひ本書を読んでみてください。