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松本利明著「5秒で伝えるための頭の整理術」を読みました。
本書は、
- コンサル屋の著者が、
- ソラ・アメ・カサのフレームワークだけで
- あらゆる問題を解決しようとする本です。
なお、「5秒」とありますが、本書で紹介されている文章は以下のような分量なので、実際に5秒というわけではありません。
単に、「短い時間で」ぐらいの意味です。
==(pp.93-4より引用)==
営業:「この提案内容にご満足いただいていますでしょうか?(カサ)」
お客様:「もちろんです。予算も範囲内です」
営業:「予算はOK。買いたい意志はある。残りは上司を説得する材料ですか?(アメ)」
お客様:「そうなのです。上司はこれでいいという根拠が弱いというのです」
営業:「わかりました。上司を説得するための根拠となるデータや事例はこの資料で大丈夫ですか?(ソラ)」
お客様「この資料があれば上司も納得してくれそうです。ありがとう」
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もちろん、すべてがたった1つのフレームワークで解決できるわけがありません。
ここで重要なのは、「ソラ・アメ・カサ」フレームワークは、ビジネスにおけるもっとも単純な論理形式のひとつだということです。
- ソラ(事実確認)
- アメ(状況判断)
- カサ(対応策)
相手とのコミュニケーションが取れていない原因は、
状況判断が違うために、対応策にずれがあるということがほとんどでしょう。
もしくは、違う事実をもとに状況判断してしまっているからかもしれません。
いずれにせよ、どのレベルでコミュニケーションがずれてしまったのか、
整理する際には、とても良い方法です。
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目次から、内容を抜粋します。
第1章:何かを伝えたいなら5秒で決める
- ソラ・アメ・カサに放り込むだけで整理される
第2章:5秒で伝えれば誤解も防げる
- ソラ・アメ・カサはどの順番でも機能する
- ソラ・アメ・カサで「報連相」の限界を埋める
- ソラ・アメ・カサを聞くことで目的の裏まで見通す
第3章:トラブル時こそ5秒で収拾せよ
- トラブルは「ソラ・アメ・カサ」でインパクトと優先度が整理できる
- プレッシャーやストレスは「耐えず」に「受け流す」
第4章:自分にも5秒で問い、修正する
- PDCAは「ソラ・アメ・カサ」で整理するとボトルネックが見つかる
- 内省は「作法」に沿って行う
- プランやチェックリストは最小単位。形容詞は使わあず、名詞と数字にする
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すべてを解決するのは無理がありますが、
とはいえ、強力な考え方であることには違いないので、
気になった方はぜひ読んでみてください。