本間朝子著「家事の手間を9割減らせる部屋づくり」を読みました。
著者は、「知的家事プロデューサー」という肩書きで、
テレビや雑誌記事で活躍されている方です。
しかし、「知的家事」と言われると、ちょっと敬遠してしまいそうになります。
実際、本書は、かなり理屈っぽいです。
とはいえ、理屈があるからこそ、応用があるわけなので、
理屈が好きな人にとっては、応用の幅が、広がる本になっていると思います。
とはいえ、9割減るかと言われると、どうなんでしょうね。
うーん、そういう人もいるのかも(?)
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本書は、5章で構成されていて、
- 第1章が、家事全般のまとめ、
- 第2章が、片付け、
- 第3章が、掃除、
- 第4章が、料理、
- 第5章が、洗濯
と、なっています。
もちろん、それぞれの章で、相互につながりあうこともありますから、
基本的には、前から順番に読んでいくのが良いと思います。
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私が一番面白いと思ったのは、
この本が、「部屋づくり」に焦点を当てているところです。
別の言葉を使えば、いま住んでいる、家の環境や、空間を
家事しやすいようにカスタマイズするということです。
とはいえ、この部分こそが、やや理屈っぽい感じを与えてしまいます。
本書の内容は、とても良いと思うのですが、ほかの人に伝えたいと思ったとき、
この理屈っぽいけど、役に立つ部分を、どんなバランスで説明したら良いのか、
難しい感じがしています。
イメージとしては、いわゆる「汚部屋」から、「片づいた部屋」にするのは、時間もかかるし大変だけど、
「普通の部屋」から、「片づいた部屋」にするのは、だいぶん楽なんです。
ということは、最初から「普通の部屋」と「片づいた部屋」を往復するような生活になっていれば、
(そういう環境が、あらかじめ準備されていれば、)
それほど片付けに、時間を取られずに済む、ということです。
これは、片づけだけでなく、掃除にも、炊事にも、洗濯にも、同じことが言えます。
とにかく、「あらかじめ楽になるようにしておく」ことが、大事になるわけです。
・・・うーん、理屈っぽい(笑)
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さてさて、じゃあ具体例として、どんなことがあるのか? についてですが、
個人的にやってみようと思ったことを列挙してみます。
- パジャマはぐちゃぐちゃでもシワになりにくいので、無理してたたまなくていい
- 書類整理は、ファイルボックスを2個用意する。1個は未処理、もう1個は処理済み
- 洗面台の蛇口のそばに、小さくカットしたスポンジを置いておく
- トイレの床には何も置かない。トイレブラシやエチケットボックスも、浮かす
- キッチンは、コックピット化する
- ワークトライアングル(シンク、コンロ、冷蔵庫)を2、3歩の範囲にまとめる
- 「1度着たけど洗わないコーナー」をつくる
- バスタオル、マット類は、やめる
ミニマリストを目指したことのある人だと、
バスタオルと、マット類(玄関マットや、キッチンマットなど)は、
たいてい捨ててしまっていると思います。
たしかに、かさばる割に、管理が大変なものは、さっさと処分してしまった方が良いですねー。
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なお、本書は文章メインなので、類書に下記のような本もあります。
あわせて読むと、役に立つと思いました。