山梨広一著「マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力」を読みました。
本書は、
- マッキンゼーで25年間、膨大な仕事をしてきた著者が、
- 努力を「良い」「悪い」に分けて論じ、
- 著者おすすめの働き方をまとめた本です。
とはいえ、先日読んだLIXILの記憶が色濃く残っているため、たとえ良いこと言っていても、「この著者良いこと言ってるんだけど、潮田さんの言いなりだったんだよな。。。」と思ってしまうのでした。
でも、本書では「良いことを言ってはいる」ため、自分のためになる部分は、できるだけ取り入れようと、考えを切り替えました。
たとえ、本書の著者がこれを実行できていなかったのだとしても、読者が実行できる可能性はあるはずだからです。
本書の最初に、「いい努力」とは何か、著者がまとめてくれています。
- 「成果」につながるもの
- 「目的」が明確なもの
- 「時間軸」を的確に意識しているもの
- 「生産性」が高いもの
- 「充実感」を伴うもの
- 「成功パターン」が得られるもの
- 「成長」と伴うもの
とはいえ、これでもまだ冗長だと思います。
「成果」「目的」「時間軸」はいずれも、「生産性」でまとめて良いと思いますし、「成功パターン」「成長」は「成果」につながります。
そして「生産性」が満たされれば、結果的に「充実感」へ結びつくでしょう。
よって、「いい努力」とは、「生産性」を高める努力といえるでしょう。
「生産性」については、名著「イシューからはじめよ」を読んでおけば十分、という意見も、あるかもしれません。
本書では、5つの章に分かれ、細かく見ると75の節に分かれます。
節は、ひとつひとつは短い文章で、まとまっているため、目次をざっと見て、自分の気に入りそうなところだけ読んでいく読み方ができます。
ビジネス本ではよくある章立てです。
各章のタイトルは、以下のとおりです。
第1章:努力の質を変える
第2章:いい努力を生み出す思考法
第3章:いい努力につながる時間術
第4章:いい努力を進化させる
第5章:人と一緒にいい努力をする
いいこと言ってるな、と思った節を目次から抜粋します。
1 つねに現状からの「変化」を目指す
5 「残業=機会損失」と考える
6 「自分の仕事」を定義する
10 「ルーティン化」に陥らない
13 「アンダーコントロール」を増やす
16 「人に頼むことも責任」と考える
18 「考える時間」をつくる
21 「リスク」を取る
27 動く前に「課題」を見出す
29 「情報」は7割集める
34 仮説を「数字」で検証する
52 時間ができるたびに「外」へ出る
62 「全員が向かう先」を明確に共有する
74 議事録で「次の行動」をつくる
こういった本は、定期的に新しい本が出てきますが、定期的に読んでいくことで、そのタイミングごとのやり方を取り入れられるものだと思います。
時間のある方は、読んでみてもおもしろいかもしれません。