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日本能率協会マネジメントセンター編「中学生・高校生のための手帳の使い方」を読みました。
本書は、
- 「能率手帳」などでおなじみの能率協会が、
- 中高生向けに、とくにバーチカル手帳の使い方を解説し、
- 分かりやすくPDCAの回し方を教えてくれる本です。
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基本的には、中高生に向けて書かれているので、
扱われている事例は、おもに学校の予定です。
- 宿題、
- テスト、
- 部活、
- 資格検定、
などなど。
なので、大人が読んでも、役に立たないと思われるかもしれません。
たしかに、社会人からすると、
具体例としては役に立つものではありませんが、
しかし、PDCAや、手帳の役割などを、
分かりやすい言葉でまとめた本としては、十分に価値があると思いました。
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本書では、手帳を使うことで、3つの習慣が身につくと言います。
- 手帳に書く習慣
- 時間を意識する習慣
- 考える習慣
そして、それぞれに、以下のようなメリットを上げます。
1. 手帳に書く習慣
- 忘れ物が減る
- 提出物を期限通りに出せる
- 宿題のやり忘れが減る
- 要約して書ける、伝えられる
2. 時間を意識する習慣
- 規則正しい生活になる
- 日々の学習計画が立てられる
- 時間の使い方が上手くなる
- 自学自習する時間が増える
3. 考える習慣
- これから先の予定を意識できる
- やることの優先順位をつけられる
- 目標を意識して行動できる
- 自分の行動を振り返って反省できる
上から順に、より抽象的になっていくのが分かります。
特に3番目は、PDCAサイクルの内容そのものです。
これらの内容は、社会人向けのビジネス書では、
かっこつけたカタカナ語で解説されますが、
本書は中高生向けなので、そういった言葉を知らなくても問題ありません。
内容的には大人にも役に立つ。
しかし、具体例や言葉づかいは中高生にも読める。
こういう本は貴重です。
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目次から、抜粋します。
1章:中学生・高校生が手帳を使うと、どんないいことがあるの?
- 「手帳に書く習慣」でできるようになること
- 「時間を意識する習慣」でできるようになること
- 「考える習慣」でできるようになること
- 「PDCAサイクル」が自然に身につく
2章:中学生・高校生のための手帳術「計画」編
- まずは今年の目標を立てよう
- 去年の手帳で今年がさらに充実する
- 1年間の長期計画の立て方
- 月間計画の立て方
- 日々の計画や予定の書き方
- 予定を書くときの4つの基本
- スケジューリングの4つのコツ
3章:中学生・高校生のための手帳術「実行」編
- 自宅でも必ず1回手帳を開こう
- 実行したことを線で消すと達成感が味わえる
- 予定を変更しても消しゴムで消さない
- 手帳のルールは自分でつくる
- とにかく手帳を見る回数を増やそう
- メモをとるときの3つのコツ
4章:中学生・高校生のための手帳術「振り返り」と「工夫」編
- 予定と現実の違いがパッと見て分かる方法
- 自分のよい点も悪い点もよくわかる
- 生活リズムを整える
- 移動時間は「工夫」を考えるのに最適
- 失敗はしたほうがいい
- 忙しいときほど手帳を見よう
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繰り返しになりますが、本書は、中高生に向けて書かれた本です。
しかし、大人になってから読むと、かえって客観的に見ることができ、
分かりやすい本になっているのではないかと思います。
すでに大人の方にこそ、読んでみてほしい本だと思いました。