近藤麻理恵、スコット・ソネンシェイン著「Joy at Work」読みました。
「人生がときめく片づけの魔法」で有名なこんまりさんと、
「ストレッチ」という本を書いているスコットさんの共著です。
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共著としては、正直、あまりうまくいっていません。
章ごとに、こんまりさんパートとスコットさんパートに明確に分かれており、
それぞれの内容も独立しています。
あいだにコラムが挟んでいるものの、
なにか特別な効果があるような書き方にもなっていません。
読後感は、
「こんまりさんとスコットさんは、良いチームになりきれなかったな」
という印象です。
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では、読みどころはどこかというと、
- こんまりファンの方にとっては、こんまりメソッドの仕事版が読めること、
- ファンでない方にとっては、仕事での片づけライフハック本として読めること
が言えるでしょう。
とはいえ、仕事での片づけ術のライフハックはいろいろあるので、
わたしなら、たとえば「時間術大全」あたりをお勧めします。
わたし自身は、楽しく読めましたが、
それは、わたしがこんまりさんを好きだからであり、
スコットさんパートが楽しかったからではありませんでした。
楽しめる読者は、結構少ないのではないかなと思います。
なお、本書でこんまりさんを知ったという方、面白いなと思った方は、
「人生がときめく片づけの魔法」を読んでみることをお勧めします。
以下、簡単に目次から整理しておきます。
【こんまり】はじめに
【こんまり】1章 どうして、片づけが必要なのか?
【こんまり】2章 片づけでリバウンドしないために
【こんまり】3章 仕事場を片づける
【スコット】4章 デジタルデータを片づける
【スコット】5章 時間を片づける
【スコット】6章 決断を片づける
【スコット】7章 人脈を片づける
【スコット】8章 会議を片づける
【スコット】9章 チームを片づける
【スコット】10章 片づけの魔法をシェアする
【こんまり】11章 もっと仕事で “ときめく” ためには
【こんまり】おわりに
【スコット】謝辞
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面白いのは、こんまりさんの書いている第3章だと思います。
購入を迷っている方は、とりあえずここだけ立ち読みしてみて、
面白かったら買うのがオススメです。
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せっかくなので、
いわゆる、こんまりメソッドについて、ここで少しまとめます。
わたしは、こんまりメソッドは、2つの特徴があると思っています。
- 「ときめき」という精神性と、
- お祭りにたとえるポジティブさです。
順番に説明します。
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「ときめく」ものだけを残して、あとは捨てる、
というと、スピリチュアルな印象を受けるかもしれません。
こんまりさんの、あのキャラ(片づけのヘンタイ)ともあいまって、
好き嫌いが分かれるところだと思います。
片づけに、「ときめく」というウェットな感情を載せるのは、
機能的、効率的な片づけを目指すひとにとっては、
やや受け入れがたいところがあるのも事実でしょう。
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とはいえ、片づけによる精神的な効果は、
片づけ本とは正反対の、森博嗣さんの「アンチ整理術」でも触れられており、
多くの人にとって、一定の効果があるのは事実のようです。
人生に迷ったら、まずは片づけてみる。
理屈はさておき、わりと正しい行動のようです。
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もうひとつの特徴に移ります。
こんまりさんは、
- カテゴリーごとに、
- 一気に片づける
を勧めています。
(これを「お祭り」と表現しています)
そのためには、まずカテゴリーを分けておかないといけませんが、
それを「お祭りの準備」と考えれば、ポジティブになれます。
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お祭りの特徴として、
- 楽しい
- ただし、準備はそれなりに必要
という特徴がありますが、
まさにこんまりさんの片づけとは、お祭りなのです。
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なお、こんまりメソッドでは、片づける順番もおおよそ決まっており、
本、書類、小物、思い出品というカテゴリーごとに、片づけていきます。
本は最も片づけるのが簡単で、ここから始めるのがいいでしょう。
本書でも、職場で、本や書類などを片づけていくときの
考え方が書かれていますから、参考になると思います。
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