【読書】 アイディアが降ってこないとき、SCAMPER法を試してみよう!

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松村真宏著「仕掛学 人を動かすアイデアのつくり方」を読みました。

仕掛学―人を動かすアイデアのつくり方
松村 真宏
東洋経済新報社
2016-09-23


本書は、

  • もともと人工知能の研究者だった著者が、
  • 突如「仕掛学」という学問を作り、
  • その具体例と展開方法について著わした本です。

なお、アイディアの出し方という点では、
藤原麻里菜著「考える術」の方が役に立つと思いますので、
あわせてオススメします!

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そもそも「仕掛け」とは何でしょうか。
具体例として、本書の表紙を見てください。

ゴミ箱の上に、バスケットゴールがありますね。

これを見た人は、「思わず」ごみをゴールに入れたくなります。

シュートされたごみは、結果として、ゴミ箱に集まります。

このときの、「思わず」の部分が、本書で言うところの「仕掛け」です。

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たしかに面白い。
けど、面白いだけで学問になるのだろうか?

という一抹の感じもしますが、
そこはうまいこと体系化されています。

物理的トリガー、心理的トリガーに分けて、
さらにそれぞれを、
フィードバック・フィードフォワード、
個人的文脈・社会的文脈
とに分けています。

もっと細かくは、
フィードバック:

  • 聴覚
  • 触覚
  • 嗅覚
  • 味覚
  • 視覚

フィードフォワード:

  • アナロジー
  • アフォーダンス

個人的文脈:

  • 挑戦
  • 不協和
  • ネガティブな期待
  • ポジティブな期待
  • 報酬
  • 自己承認

社会的文脈:

  • 既視感
  • 社会的規範
  • 社会的照明

といった具合です。

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本書でいちばん役に立つと思ったのは、
オズボーンのチェックリストから改変された、SCAMPER法です。

  1. 入れ替えたら?(substitute?)
  2. 組み合わせたら?(combine?)
  3. 他に似たものは?(adapt?)
  4. 変えてみたら?(modify?)
  5. 他の使い道は?(put to other uses?)
  6. 取り除いたら?(eliminate?)
  7. 並び替えたら? 逆にしたら?(rearrange / reverse?)

アイディアにいきづまったとき、これらをひととおり試してみると、
面白いことが思いつくかもしれません。

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目次から、いくつか抜粋しておきます。

序章 「ついしたくなる」には仕掛けがある

  • 天王寺動物園の筒
  • 思わず整理整頓したくなる方法
  • 人の行動を変える奥義

1章 仕掛けの基本

  • 行動の選択肢を増やす
  • 結果的に問題を解決する
  • インパクトはいずれ薄れる

2章 仕掛けの仕組み

  • 仕掛けの原理( <- 上記で紹介したものです。)
  • トリガの組み合わせ

3章 仕掛けの発想法

  • 仕掛けを見つける方法
  • 仕掛け事例を転用する
  • 一方ロシアは鉛筆を使った

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アイディアを出さないといけない場面で、
このような本を持っておくと、とても役に立つなと思いました。

ぜひ読んでみてください。

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